看護師の仕事が厳しいのは事実です。病院では特に顕著であり、4週休8日といったシステムになっていても、休みは不定期になってしまいがちです。夜勤も頻繁に行わなければいけないことが多く、勤務の厳しさから離職する人も多いのは確かです。それゆえ、看護師の離職率が高いのは仕事の厳しさに由来する面があるでしょう。

　しかし、少し前の時代と現在では状況が変わってきている点も理解しておくべきです。以前は厳しい勤務条件の影響で、私生活を疎かにしなければならず、看護師として働くかどうかを決断しなければならない人も少なくなかったかもしれません。ところが、その状況は変わり、緩和された勤務条件で働けるようになってきています。離職率を高めている要因は、より良い条件を求めているからであり、ライフスタイルに合わせて働きやすい職場に移る看護師が増えてきていることが反映されているからです。

　仕事を辞めている人が多かったのが以前の状況であるのに対し、転職をして働き続けている看護師は以前より増えてきています。そのため、働きやすい待遇を整えようとする職場も増えてきているようです。より良い生活を送れるようにするために転職をするという決断をする看護師の増加に伴い、医療業界も変わってきているのでしょう。離職率が高いという事実こそ変わらないものの、実情には大きな変化が起きてきています。自分にとって理想的なライフスタイルを実現するために転職を視野に入れている人にとっては、医療業界は狙い目かもしれません。